組み合わせ

今週の算数は組み合わせ。

パラパラと予習シリーズをめくってみると、点と直線の問題があった。高校数学では場合の数の中でも対応と呼ばれる範疇だ。予習シリーズの問題は、ある直線上に3点、別の直線上に4点があり、これら7つの点を利用し何個の三角形が出来るか?というもの。

まず7点から3点を選ぶので7C3(コンビネーション)で35個。次に直線上の3点を同時に選んでも三角形は出来ないので、3点を含む直線3C3の1通り、更に4点を含む直線から選ぶ3点、4C3の4通りを除き、35-1-4=30個が答えになる。この問題を見て、今週は突き放しモードなのだが、つい応用編を出したくなった。というより、昨日出してみた。以下がそれである。


平面上に11個の点がある。この11個の点を結び直線を引いていったところ、48本の直線が引けた。

(1)3つ以上の点が同一直線上にある直線は何本あるか。

(2)これら11個の点を用いて三角形は何個出来るか。


大和、初めは何だこれ〜?と言っていたが、11個の点から本来なら何本の直線が出来るの?とヒントを出すと、一気に解いてしまった。あぁ、これなら大丈夫だなと思った瞬間だった。


(1)11個の点が3つ以上並ばない場合は11C2で55本の直線が引ける。しかし、実際には48本なので7本少ない。この7本は3つ以上の点が同一直線上に来るためだ。

試しにある3点が同一直線上に来たとしよう。この場合は直線は1本しか引けない。もしこの3点が同一直線上になければ直線は3C2より3本引ける。つまり、3点が同一直線上にある時は3-1=2で直線が2本減る。7本減らすためにはあと5本減らす必要があるが、他の3点を同一直線上に置いても5本は減らせない。

次にある4点が同一直線上にあるとしてみる。

4C2より、もし4点が同一直線上になければ6本の直線が引ける。しかし、4点が同一直線上にあると直線は1本しか引けないため、6-1=5で直線は5本減る。出来た! 3点と4点が同一直線上にあるような二本の直線で7本減らすことができたのだ。

ちなみに5点も試しておく。この場合は5C2=10となり、10-1=9、つまり9本減ってしまうため、いきなりオーバーとなる。

(2)ここまで来れば簡単だ。11点全てが同一直線上にない時、三角形は11C3=165個できる。しかし、実際には3点が同一直線上にある直線と4点が同一直線上にある直線がある。3点の方の直線からは3点を選んでも三角形が出来ない。これは3C3=1通り、4点の方の直線からは4C3=4通りの選び方で三角形が出来ない。結局165-1-4=160個が答えとなる。


これは以前に熊本大学で出題された入試問題である。ちょっとヒントは出したが、大和はこれを完答したのでちょっと感心した次第である。今週はもう本当にこれ以上関わるのは止めよう。